2025年度版  証券外務員一種・二種(協会定款・諸規則③)

協会定款・諸規則③ 証券外務員

店頭有価証券

概要

店頭有価証券とは、我が国の法人が国内において発行する取引所金融商品市場に上場されていない株券、新株予約権証券及び新株予約権付社債券のことです。

店頭有価証券は、店頭取扱有価証券とそれ以外に分けることができます。店頭取扱有価証券とは、会社内容説明書により一定の開示を定期的に行っている有価証券で、一定のものを除き、募集の取扱等に係る投資勧誘を行うことができます。

店頭取扱有価証券以外の店頭有価証券は、特定投資家向け銘柄、株式投資型クラウドファンディング、株主コミュニティとそれ以外に分けることができます。

2025年度版 外務員必携第2巻86ページ

上記の図の①店頭有価証券(青空銘柄)については、原則として、顧客に対して投資勧誘を行ってはならりません

株式投資型クラウドファンディング

クラウド・ファンディングとは、一般に新規・成長企業等と資金提供者をインターネット経由で結びつけ、多数の資金提供者から少額ずつ資金を集める仕組みとされています。

株式投資型クラウドファンディングは、協会員及び第一種少額電子募集取扱業者のみが取り扱うことができます。いずれも第一種金融商品取引業の登録が必要です。

株式投資型クラウドファンディングでは、多数の投資者から少額ずつ資金を調達するというクラウドファンディングの特徴に鑑み、少額要件として,発行者一社当たりの資金調達額が年間1億円未満、投資者一人当たりの同一発行者への投資額が年間50万円以下という制限が設けられています。

また、非上場の株式や社債をかたった投資詐欺が後を絶たない状況に鑑み、投資勧誘についてウエブサイトや電子メールで行わなければならず、電話又は訪問の方法等で投資勧誘を行うことはできません

株主コミュニティ

株主コミュニティ制度は、「株主コミュニティ」に参加する投資者に限って投資勧誘を認める非上場会社の取引制度です。

協会員が、店頭有価証券の銘柄ごとに株主コミュニティを組成し、これに自己申告により参加する投資者に対してのみ投資勧誘を認める仕組みです。

協会員は、原則として株主コミュニティに参加していない投資者に対し、株主コミュニティへの参加に関する勧誘や投資勧誘を行ってはなりません

取引所金融商品市場外での売買等

協会員は、取引所外売買を行うに当たっては、売買の価格又は金額が適当と認められるものであることを確認し、当該確認の記録を保存しなければなりません。

協会員は、同時に多数の者に対し、取引所金融商品市場外での上場株券等の売付けまたは買付けの申込みを行ったときは、銘柄名、買いに係る申込みにあたってはその銘柄中最も高い価格を、売りに係る申込みにあたってはその銘柄中最も低い価格を、数量等と併せて協会に報告しなければなりません。

また、協会員は、取引所外売買が成立したときは、銘柄名、売買価格、売買数量等を協会に報告しなければなりません。

引受け等に係る顧客への配分等

協会員は株式等の引受け等を行うにあたって、一定の場合を除き親引けを行ってはなりません。親引けとは、引受会社が、引受けた株式等を発行会社が指定する販売先へ売付けを行うことをいいます。親引きは、個人投資家への公平かつ公正な配分を行うという観点から、一定の場合を除き禁止されています。

協会員は、新規公開に際して行う株式等の個人顧客への配分にあたっては、原則として、当該協会員における個人顧客への配分予定数量の10%以上について抽選により配分先を決定する必要があります。

公社債の店頭取引

公社債の流通市場には、取引所金融商品市場と店頭市場がありますが。公社債取引のほとんどは店頭市場で行われます。

日本証券業協会は、協会員が顧客との間において行う公社債の店頭取引の際に協会員及び顧客の参考に資するため、協会が指定する協会員からの報告に基づき、売買参考統計値毎営業日発表しています。

協会員は、顧客との間で公社債の店頭取引を行うに当たっては、合理的な方法で算出された時価を基準とした適正な価格により取引を行わなければなりません。なお、この時価のことを社内時価といいます。

協会員は、公社債の額面1,000万円未満の取引を行う小口投資家については、価格情報の提示や公社債店頭取引の知識啓発に十分留意し、より一層取引の公正性に配慮しなければなりません。

また、上場公社債の取引を初めて行う小口投資家に対しては、取引所金融商品市場における取引と店頭取引の相違点についての説明等が義務付けられています。

外国証券取引

協会員は、顧客から外国証券の取引の注文を受ける場合には、当該顧客と外国証券の取引に関する契約を締結しなければなりません。

当該契約を締結しようとするときは、あらかじめ外国証券口座に関する約款を当該顧客に交付し、当該顧客から約款に基づく取引口座の設定に係る申込みを受けなければなりません。

協会員が顧客と外国株券等の国内店頭取引を行うに当たっては、社内時価を基準とした適正な価格により取引を行わなければなりません。

協会員は顧客の求めがあったときは、取引価格の算定方法等について口頭又は書面により概要を説明しなければなりません。

協会員は外国債券の邦貨換算約定金額1,000万円未満の取引を行う顧客である小口投資家との国内店頭取引に当たっては、価格情報の提示や国内店頭取引の知識の啓発などに十分留意しなければなりません。

外国投資信託は、様々な種類がありますが、協会員が勧誘を行うことによって販売することができる外国投資信託は、外国投資信託受益証券又は外国投資証券ごとにそれぞれ規定されている「選別基準」に適合しており、投資者保護上問題がないと協会員が確認した外国投資信託証券であることとされています。

なお、協会員が販売した外国投資信託が、選別基準に適合しなくなった場合には、遅滞なく、その旨を当該顧客に連絡しなければなりません。

また、協会員は、外国投資信託証券が選別基準に適合しなくなった場合に、顧客から買戻しの取次ぎや解約の取次ぎの注文があったときは、これに応じなければなりません

協会員が国内公募の引受等を行うことができる外国株券等は、適格外国金融商品市場若しくは国内の取引所金融商品市場において取引が行われているもの又は当該市場における取引が予定されているものに限定されています。

法人関係情報の管理体制の整備

協会員は、協会員が業務上取得する法人関係情報に関して、その情報を利用した不正取引の防止のため、法人関係情報の管理部門を定めるとともに、法人関係情報に関する社内規則を定めなければなりません。

法人関係情報を取得した役職員に対し、取得した情報を直ちに管理部門に報告するなどの手続きを定めなければなりません。

法人関係部門について、他の部門から物理的に隔離するなど、法人関係情報が業務上不必要な部門に伝わらないよう管理しなければなりません。

また、法人関係情報の管理に関し、社内規則に基づき適切に行われているか否かについて、定期的な検査等のモニタリングを行わなければなりません。

Follow me!

PAGE TOP